上記について、問い合わせが有りました。
正直に申し上げます。 日本国内でアメリカ製の サンネン製ホーニングアタッチメントが販売されて、すでに35年くらい時が経っています。 私は初期の頃にいち早く導入しました。 そのサンネンを使っている理由をお話しします。 私の工場ではいまでも現役でイタリア製IAME指定ボーリングマシンで横軸でシリンダーボーリングをした後、 その機械の縦軸でシリンダーホーニングを行ってシリンダーを仕上げています。 このサンネンのホーニングアタッチメントを電動ドリルで作業しているカート屋さんが多いですが・・・ 私のところでは頑固にここ一発のエンジンには特に「この機械でボーリングの後、同じマシンの縦軸でホーニング」 を行い、シリンダー加工を仕上げています。 その機械を導入してIAME純正ホーニングアタッチメントが、なかなかシリンダーの仕上がり精度が出ないで苦労していました。 そこで、IAME製機械のホーニングアタッチメントの途中から機械屋さんに切断してサンネンのアタッチメントが使えるように 改造してもらい、すべてのエンジンシリンダーをその機械でそのSANNNENアタッチメントでホーニングできるように改造しました。 そうしたらなんと。素晴らしい仕上がりでホーニングできるようになり、なおかつ当然のようにエンジンの性能も安定して 速くなりました。 その経験から、カート以外のエンジンシリンダーのホーニングもできるように、アメリカに発注して準備しました。 そうしたら、なんとカート以外のエンジンも新車時の時よりも遥かに速くなったのです。 その「性能差」ですが、一般的にいうパワーではなく、「エンジンのトルクアップ」でした。 カートは最高速を競う競技ではないため、エンジンの中速以下に回転が下がった後の加速は「わずかなエンジンのトルク差」 がコース1周走った時のタイムに影響します。 つまり「スプリントカートのエンジンはトルクが肝心・・・」ということです。 それは、バイクが新車からその後走ってシリンダーの歪が出たため、それを修正する意味でワンサイズ上のピストンで ボーリングすることでエンジンが復活以上の性能になったということを意味しています。 この「シリンダーの歪」については、かなり入念にエンジンをメンテナンスしているカート屋さんであれば同意できるでしょう・・・ あまり技術的な話をすると、読んでてもつまらないと思いますので次回また数回に分けてお話します。